蓼科高原日記

音楽・本・映画・釣り竿・オーディオ/デジタル機器、そしてもちろん自然に囲まれた、ささやかな山暮らしの日常

寒波の襲来・ファンヒーター(コロナFH-G5718BY)の故障

先週襲来した寒波により、蓼科山に隣接するこの地も寒さの厳しい状況が続いた。連日、最低気温は氷点下12℃台に留まったものの、日中もマイナス8℃程度までしか上がらなかったそんな中、折悪しくファンヒーターが故障して使えなくなってしまった。機種はコロナ…

銀河帝国の崩壊(Against the Fall of Night) アーサー・C・クラーク(著)

「銀河帝国の崩壊(Against the Fall of Night)」は、ロバート・A・ハインライン、アイザック・アシモフと共にSF界のビッグ・スリーとして数多の著作をものしたイギリスの作家アーサー・C・クラークの初期の作品である。少年時代から天体観測を趣味とし、また…

死ぬまでに観たい映画1001本[改訂新版] スティーブン・ジェイ・シュナイダー(編)

数年間隔で、映画を観たいという気持ちが心に湧く。比較的時間が自由になる暮らしをしていることもあって、そうなると映画を集中的に見る期間がしばらく続くことになるが、今般またその状況に陥ることとなった。その契機は、ネット上でふと目にした「死ぬま…

大いなる眠り(The Big Sleep) レイモンド・チャンドラー(著)

「大いなる眠り(The Big Sleep)」は、改めて述べるまでもなく、ダシール・ハメットとともにハード・ボイルド派を代表するアメリカの小説家レイモンド・チャンドラー(Raymond Thornton Chandler)の手になる、長編の処女作である。刊行されたのは1939年…

ONKYO(オンキョー) M55の仕様と音質

ONKYO(オンキョー)製スピーカーM55の入手の経緯については、以下の記事に既述したように、元々このメーカーに対する関心があったことに加え、Technics(テクニクス)のプリメインアンプSU-8055と出会ったことで…

DENON(デノン) PMA-7.5の仕様と音質

一通りの整備を済ませ、音質の印象はしばらくエージングを行なってから――と予告したDENONのプリメインアンプPMA-7.5とONKYO製スピーカーであるが、個人的事情によりそれら紹介が長らくペンディングとなってしまっていた。しかし漸く事情の許すところとなった…

真冬日、冬本番

先日の雪は、昨日の雨でほとんど姿を消してしまった。夜に入っても断続的にぱらぱらと降り続いており、外気温はわずかに氷点を下回る程度、予報を見てもさほどの冷え込みはなさそうだったことから凍結防止帯を入れずに就寝した。今朝起きると…

令和5年、初雪

蓼科山の初冠雪を見た昨日の夜、元々極めて静かなのだけれど、いつも以上に森閑としているような感じを覚えた。そして今朝、カーテンを開けると、やはり景色は白く変わっていた…

令和5年、蓼科山の初冠雪

歩みののろかった季節もここへ来て歩調を速めたらしく、朝晩はかなり冷え込むようになってきた。今朝、ベランダへ出るとぱらぱらと滴の音。曇り空ではあったものの、雨は落ちておらず…

錦秋の蓼科湖

このところ急速に季節が進んでおり、今朝、この秋初めて気温が氷点を割り込んだ。我が家の周辺はもう枯葉が舞い散っているが、ここより500mほど低い蓼科湖の木々も…

NHK放送受信契約の解約

もう長らく、テレビ放送はほとんど見ていない。それでも以前は、オリンピックやサッカーのワールドカップといった大きなスポーツイベントを眺めることはあったのだが、最近はこれらに対する関心も小さくなってしまった。従って、テレビ受像機はDVD, VHSとい…

蓼科湖畔の細流(せせらぎ)

所用のため茅野市街地へ下りたついでに蓼科湖へ立ち寄り、ぐるりと一周した後、木陰に数多置かれたガーデンチェアーで暫し湖面を眺めながら時を過ごした。シルバーウィーク終了後の平日、しかも紅葉にはまだ時季が早いにもかかわらず、駐車場には八分方埋っ…

蓼科大滝

久しぶりに蓼科大滝を訪れてみた。多くの人にとっては、茅野市街の外れからビーナスラインの一部を成す長野県道192号へ入って高度を上げ、蓼科湖を右に見ながらここを通過して1kmほど進むと、「東京物語」「秋刀魚の味」「生まれてはみたけれど」などを撮っ…

ONKYO M55の修理(エッジ張り替え)

ONKYO(オンキョー)M55に元々装着されていたエッジは、ウレタン製のオーソドックスなものであるが、今回その交換用としてAmazonで調達したのはクロス(布)製で、しかもダブル(ツイン)ロールという少々珍しい形状をしている。これを選んだ理由の一つは、後者は…

ONKYO(オンキョー) M55―機能確認とクリーニング

今般入手したONKYO(オンキョー)の往年のスピーカーM55は(も)、「出音未確認」という状態、オーディオ機器にとって重大な問題を抱えている可能性のあるものゆえ、安価な値付けとなっていた。そこで、この懸念が払拭されるか、それとも顕在化するかを初めに確…

スピーカー ONKYO(オンキョー) M55―機種選定から入手まで

ONKYO(オンキョー)については、予てよりプリメインアンプのIntegra(インテグラ)シリーズやスピーカーに対して少なからぬ関心を持っていた。特に、1980年代後半に発表され、いわゆる598戦争の嚆矢となったD-77は、12インチ(30cm)クラスのウーファーを具えたモ…

Special Relativity and Classical Field Theory(特殊相対論と場の古典論) Leonard Susskind(レオナルド・サスキンド)、他著

「Special Relativity and Classical Field Theory(特殊相対論と場の古典論)」は、スタンフォード大学教授レオナルド・サスキンドが同大学で行った社会人向け講座(The Theoretical Minimum)から誕生した三冊目の書籍である。古典力学および量子力学を主題と…

FMレコパル 1978年10月23日増刊号[小学館]

私がオーディオに興味を覚えたのは、中学2年の終わり頃だった。きっかけは、よくある通り、これの好きな友人に影響さたことである。ちょうどオーディオが華やかな様相を呈していた時期で、さまざまなメーカーが積極的に製品をリリースしており、またこのジャ…

中性子星 ラリイ・ニーヴン(著)

アメリカのSF作家ラリイ・ニーヴン(Larry Niven)の中短編集「中性子星(Neutron Star)」には、次の8編が収録されている。・中性子星・帝国の遺物・銀河の<核>へ・ソフト・ウェポン・フラットランダー・狂気の倫理・恵まれざる者・グレンデルこれらの内はじ…

DENON(デノン) PMA-7.5の塗装と研磨

リレーのクリーニング(およびその際に犯した失敗のリカバリ)の結果、正常に出音するようになったDENON(デノン)のプリメインアンプPMA-7.5には、その後も特に問題は生じていない。これはもちろん歓迎すべきことながら、こうなると見てくれが気になるのが人情…

DENON(デノン) PMA-7.5の修理(リレーの清掃+α)

先に書いた通り、DENON(デノン)製プリメインアンプPMA-7.5に見られる出音不良は、症状をこれまでの経験に照らすとその原因はリレーの接触不良と思われることから、これに対処することにした。手っ取り早いのはリレーの交換だろうが、少し調べたところ同じ製…

DENON(デノン) PMA-7.5―機能確認とクリーニング

正直なところ、今般入手したDENON(デノン)のプリメインアンプPMA-7.5については、その質感の安っぽさに落胆を禁じ得ないのだが、これも一つの縁、ともかく一通りの通過儀礼は済ませておこう―と、はじめに機能確認から実施した。先の記事に書いたように、同機…

プリメインアンプ DENON(デノン) PMA-7.5―機種選定から入手まで

2021年のはじめに真空管プリアンプを入手したことで昔のオーディオ熱が再燃し、続いてやはり中華製の真空管パワーアンプ、デジタルアンプと購入、ここで気持ちが落ち着くかと思いきや、それどころかかつて憧れたブランドや往年の名機に対する興味が噴出し、…

集英社 中国の詩人―その詩と生涯 第4巻 庾信(ゆしん)―望郷詩人

集英社版「中国の詩人―その詩と生涯」 第四巻は、「庾信(ゆしん)」に当てられ、サブタイトルとして「望郷詩人」が冠されている。庾信は南北朝時代の天監12(西暦513)年、この時代にしては珍しく比較的安定した梁に生まれ、15歳で早くも後に文選を編む昭明太子…

パイオニアS-101の仕様と音質

パイオニア製スピーカーS-101のウーファーエッジを交換して鳴らし始めてから一月余りが経過した。その作業において、ガスケットとフレームの接着にも水性接着剤を使用したことに加え、同スピーカーは他の多くのモデルのようにユニットを前面バッフルにねじ留…

ローカルバスの終点へ 宮脇俊三(著)

宮脇俊三の作品は、今から七年ほど前だったか、「鉄道紀行全集 全6巻」の合冊版電子書籍に、各社このサービスを本格的に展開した時期に当たったのか、破格ともいえるキャンペーン価格が付されているのに遭遇した際に購入して一通り読んだが、今般さらにそこ…

おろしや国酔夢譚 井上靖(著)

西暦1783年1月(天明2年12月)、伊勢白子(現在の三重県鈴鹿市)の船頭、大黒屋光太夫は、紀州藩の囲米を江戸へ運ぶべく十六名の乗組員とともに神昌丸で白子の浦から出航したが、駿河沖で暴風に遭い航路を外れ、舵を折られたため操船できないまま約八ヵ月間の漂…

地球の歩き方

時刻表をはじめ、旅や旅行に関連した書籍を渉猟してそれらが次々と手元へ届いて来る内、以前購入してその後どこかへ仕舞い込んだ本もあったはず――と物置を引っ掻き回した結果、十冊以上を見出すことができた。その中に交じっていたのが、二冊の「地球の歩き…

カセットデッキ(ラジカセ)磁気ヘッドの消磁

三洋電機の往年のラジカセ、U4-W26(K)でカセットテープを再生すると、何となく音に籠りがあるように感じられ始めた。これを使い出してから半年余り、カセットテープ再生の頻度はそれほど高くはないのだけれど、今までに一度も消磁を行っていないので、どうも…

世界山岳全集7(朋文堂)―K2登頂、ブロード・ピーク八〇四七メートル

1950年、フランス隊のアンナプルナ登頂により人類が初めて8000m峰の頂きに立ったのに続き、その三年後にはイギリス隊が世界最高峰たるエベレストへの登頂を果たしたことで、地球上でもっとも高いこの領域への門戸が大きく開かれたことはご存じの通りである。…