蓼科高原日記

音楽・本・映画・釣り竿・オーディオ/デジタル機器、そしてもちろん自然に囲まれた、ささやかな山暮らしの日常

地図と地球儀

地図を何冊か購入した。これまでいくつかの記事に述べてきた通り、空想旅行や追想旅行の強力な資料としてさまざまな時代や地域における鉄道の時刻表を現在収集した結果、鉄道の路線が地球上にどの程度張り巡らされている(いた)か、また色々な地点間の移動に…

トリオ(TRIO) KA-5300の仕様と音質

右チャンネルからの出音不良が再発したため水洗いを今一度施したトリオ(TRIO)のプリメインアンプKA-5300は、幸いその後調子よく鳴ってくれている。これを聴き始めてから、気が付くといつの間にか一月近くが経過しており、エージングも一通り済んだであろうか…

時刻表いろいろ―交通案内社版

私が初めて時刻表を買ったのは、大学二年の夏、学友たちと本州西部一周旅行を企てた際のことだった。もっとも、その旅行の音頭取りは他の奴で、私はどちらかと言えばお客さん的位置付けではあったけれども、大まかな経路くらいは把握しておこうと考えたよう…

現代中国文学 第一巻 魯迅

五年ほど前、色々な文学全集を渉猟した時期に入手しながら長らく書棚に並べたまま開く機会のなかった、河出書房新社版「現代中国文学」を今般漸く繙いた。先ず手にしたのはもちろんその第一巻、魯迅の作品を集めたものである。叢書のタイトルからしても、こ…

Pioneer(パイオニア) S-101の修理(エッジ張り替え)

Pioneer(パイオニア)の往年のスピーカー、S-101のウーファーエッジを張り替えるに当たり、はじめに行うべきことは、他の機種同様ユニットの取り外しである。ただ、S-101は他の多くの機種のようにウーファーユニットが前面バッフルに留められているのではなく…

Pioneer(パイオニア) S-101―機能確認とクリーニング

今般また新たに入手したスピーカー、Pioneer(パイオニア) S-101は、外観上目立つ汚れや傷は見当たらない一方、肝心の機能については「音が出るか否か不明」という状態だったので、先ずはその確認である。そこで既存システム内の一つのアンプと接続して小音量…

時刻表いろいろ―JR(交通新聞社)版

その名称、およびみどりの窓口に常備されているという事実から、いわゆる「JR時刻表」が公式時刻表だとこれまで思っていた。現在は実際その通りなのだが、この状況になったのは1987(昭和62)年に実施された国鉄の分割民営化以後のことで、それまでは先に取り…

スピーカー Pioneer(パイオニア) S-101―機種選定から入手まで

手元のスピーカーについて、ウーファーユニットの公称径を小さいものから順に列挙してみると、11(cm台、以下同), 13, 16, 22, 25, 27, 31となる。これを眺めると、全体的にはいい感じ(?)の間隔で並んでいる中、16と22の間に跳躍の見られることが以前から少々…

アメリカ鉄道3万マイル テリー・ピンデル(著)

「アメリカ鉄道3万マイル(原題:Making Tracks)」のプロローグには次の言葉が記されている。旅に出た当初は、自分でも何を探しているのかわかっていなかった ただ…(中略)…鉄道の路線をたどることで私の中の過去と現代が、歴史の項目と新聞の見出しが、精神と…

時刻表いろいろ―JTB(日本交通公社)版

鉄道の黎明期から近年に至るまで、ある程度の連続性をもってその栄枯盛衰を辿れるよう、時代ごとの時刻表を手元に置きたい―と考えて手頃な価格で中古市場に出てきたものをぽつぽつと購入し始めたことは既述した通りである。その鉄道時刻表については、JTB(日…

東洋史通論 (創元社)

先に取り上げた「日本史通論」「西洋史通論」に続き、創元社は「東洋史通論」を出版した。各タイトルから、これらをもって全世界通史を世に送ろうとの意図を顕示したかったのだろうことがわかる。ここで「意図があったのだろう」ではなく、上のように捻くれ…

トリオ(TRIO) KA-5300―その後

先に以下の記事において、トリオ(TRIO)のプリメインアンプKA-5300を水洗いして出力の不安定さはなくなったものの、バランスつまみ操作におけるガリが若干残り、これが気掛かりだ―と記したが、その懸念が現実のものとなってしまった。他の機能がほぼ正常に機…

ベランダの塗装―床

ベランダの床の塗装を二日に亘り行った。作業前には、昨秋に散り降ってベランダの所々に溜まっていた落葉松の葉をさッと掃き除け、続いて直ぐにニス塗りを―と考えていたのだが、ただ床に載っているだけの葉は確かに箒で一掃きすれば済んだものの、板と板との…

Introductory Real Analysis(A.N.Kolmogorov, S.V.Fomin著)

旧ソ連の碩学コルモゴロフ(A.N.Kolmogorov)の名を知ったのは、数学科の学生時代に確率論を受講し、その実学的有用性と重要性は十分に承知しながら、数学的地盤の軟弱さに対するフラストレーションに苛まれてこれを解消したいと思っていた時に教示された、公…

東欧SF傑作集(上) カリンティ、他(著) 深見弾、他(訳)

「東欧SF傑作集(上)」が創元SF文庫の一冊として出されたのは1980年、当方の書棚に並んでいる書籍の中では比較的新しい出版だが、収録作はそれよりかなり前に書かれたもの、「上」と銘打たれていることが示す通り、下巻も同年、恐らく同時に刊行されている。…

ベランダの塗装―欄干

昨春、ベランダの塗装を行おうとしてニスを購入したものの、先延ばしを何度も繰り返している内に時期を逸してしまった。その一年越しの課題を片付けるべく先日から機会を狙っていたところ、昨日の朝から良く晴れて気温も上がったので、今日その作業を実施し…

トリオ(TRIO) KA-5300―水洗いの結果

トリオ(TRIO)のプリメインアンプKA-5300を水洗いして三日後、もう乾燥は十分だろうと考えて再度出音確認を実施した。そうは言っても、やはり少なからず緊張しながらの電源投入、しかし幸い今回も特に問題なくリレーが繋がってくれた。さて、音楽を再生した結…

内田百閒全集 第一巻 冥途・旅順入城式・百鬼園随筆、他

内田百閒の作品を初めて読んだのは、大学生の時、岩波文庫版の「冥途・旅順入城式」だった。その、簡潔かつ淡麗な文章で綴られた、幻想・怪異そして諧謔の混在した世界に魅了され、すぐ続けて同じ岩波文庫の「東京日記 他六篇」を買い求めたが、上記はこの作…

トリオ(TRIO) KA-5300―機能確認とクリーニング

今般入手した往年のトリオ(TRIO)のプリメインアンプKA-5300の状態は、前稿に書いた通り右チャネルからの出音がなく、左からの音も不安定―とのことだった。これを実地に確認すべく、念のため先ずはスピーカーではなくイヤフォンを繋ぎ、iPodを音源として音楽…

プリメインアンプ TRIO KA-5300―機種選定から入手まで

今般、テクニクスSU-8055とダイヤトーンDS-251というプリメインアンプ・スピーカーの組み合わせが実に素晴らしい音楽を聴かせてくれたことから、1970年代のオーディオ機器に対する関心が高まり、もう一つくらいこの時期のアンプを手元に置きたくなった。時代…

時刻表収集―点から線へ

近年の鉄道時刻表を一冊買ったところ、そこに掲載されている路線図のあまりの疎らさに寂しい気持ちになったため、東海道新幹線開業直後、1964年10月号の復刻版を追加購入し、続いて記念すべき時刻表創刊号の復刻版、当時日本の統治下にあった満州・朝鮮・台…

満州朝鮮復刻時刻表

今年に入って、ひょんなことから漂泊の想いが心に湧き上がって止まなくなり、それに突き動かされて古今東西の時刻表をいくつも漁る羽目となったことは以下の記事などに既述し通りである。その流れに身を任せている内、また一つ欲しいものが目の前に現れ、矢…

高島城の桜

所用があって諏訪市へ下りた際、ふと思いついて、ちょっとした桜の名所である近くの高島城へ行ってみた…

ダイヤトーンDS-251の仕様と音質

ウーファーのコーン及びエッジに補修を施したダイヤトーン製スピーカーDS-251も、鳴らし始めて三週間ほど経ち、音もほぼこなれたようなので、この辺りでその仕様と音質の印象を記しておこうと思う。先ずはその他の主な仕様を挙げると…

オリエント急行殺人事件 アガサ・クリスティ(著)

これもよくアガサ・クリスティの代表作の一つと言われる「オリエント急行殺人事件」を読んだ、はっきりした記憶はない。しかしながら、映画化された作品を観たことはあり、その斬新とも奇抜とも言えるストーリーははっきりと記憶に刻みつけられていた。それ…

暖冬が去って

この冬は結局、雪が少なかった。年末にすっかり雪に埋もれてしまった時は先が思い遣られたが、その後は月に一度程度まとまった降雪があっただけ。気温の方も同じく、大寒頃を中心に何度か強烈に冷え込んだのを除けば…

道具の力

ある電気機器の調子が悪くなったため、内部を見てみることにして天板を外そうとしたところ、留めねじが固くて回らなかった。四本の内三本までがそうなのである。もっとも、仮にこれが一本だけだとしても、その先へ進めないことは同じなのだが…

テクニクスSU-8055その後―ガリの悪化と新たな問題

中古で入手し、酷いガリをはじめとする出音不良の見られたTechnics(テクニクス)のプリメインアンプSU-8055に対し、水洗いという荒療治を施した結果、症状が改善して音楽再生に使用できるようになったことは既に述べた通りである。が、僅かに残った音量調節時…

筑摩世界文学大系25 シャトーブリアン・ヴィニー・ユゴー

筑摩世界文学大系の第25巻は、フランス・ロマン派に当てられ、これを代表する三巨匠、シャトーブリアン、ヴィニーそしてユゴーの次の作品が収録されている。・アタラ、ルネ(シャトーブリアン)・軍隊の屈従と偉大(ヴィニー)・九三年(ユゴー) 殊更言うまでもな…

時刻表古今東西

長岡市への小旅行が呼び水となり、長らく心の奥底に潜んでいた旅心が頭を擡げてきたこと、およびその疼きを鎮めるために旅行関係の書籍および映像作品を少なからず購入した(してしまった)ことは以下の記事にご紹介(というか白状)したが、その獲物の中に鉄道…