平地ではこれから紅葉や黄葉の季節を迎えるのだろうけれど、標高1700mの準寒冷地ともいえるこの辺りは、一週間ほど前に「天然のレッドカーペット」でご紹介した通り、既にそれら艶姿はほとんど姿を消してしまった。
しかし中には、周囲の華やぎが落ち着いた今頃になって急に装いを凝らし始める個体もある。
同じ樹種であることはもちろん、日当たりや土壌といった立地条件も同等でありながら、片やすっかり葉を落としているのに、こちらは今が盛りと華を見せている例を散策コースにいくつか見ると、毎年のことながら不思議に思わざるを得ない。
およそ個性とは縁遠いものとみなされている植物も、実際はこれを多分に具えているのだろうか。
ここ数日は比較的暖かかったが、今夜はぐッと気温が下がり、夜十時の時点で0.5℃、また冬日となるのは今日か、明日か。
遅映えの紅葉も、間もなく葉を落とすだろう。