蓼科高原日記

音楽・本・映画・釣り竿・オーディオ/デジタル機器、そしてもちろん自然に囲まれた、ささやかな山暮らしの日常

OTTO DCA-A15その後(1)―問題再発と分解

ちょうど一年前、かつて我がオーディオ事始めとなったOTTO製システムコンポの中核をなしていたプリメインアンプ、DCA-A15を入手した。

 

のはいいが、いざ電源を入れると、ノイズで片付けるにはあまりに酷いバリバリという異音が右チャンネルから轟いて到底音楽再生の用はなさず、あれこれ手を加えた上試行錯誤した結果、音楽を聴く前にスピーカーを外した状態で一時間半ほどウォーミングアップを行えばほぼ問題の出ないことが分かったので、以後、少々面倒ではあるもののこの手続きを踏んで使用してきた。

 

 

これで夏の間はかなり安定していたのだが、先日、上の儀式をきちんと執行した上でスピーカーを繋いだにもかかわらず、その瞬間、以前にも増して耳を聾する音に襲われて慌てて電源を切る羽目となってしまった。

 

しかも、従来対症療法として効果の出ることもあった、ラウドネススイッチの切り替えも全く効かず、今一度スピーカーからケーブルを外して少し時間を置いた後に再接続しても一向に変化がない。

 


その後も日を改めて何度か起動してみたものの状況は変わらず、これは原因療法を考えねばなるまいと考えるに至った。

 

もちろん、入手してこの問題を認識した際も、無論抜本的解決を目指したのだけれど、以下の記事に述べたように、分解のために取り外す必要のあるつまみが接着されてしまっているらしくここで頓挫した経緯があり、今般もまずはこの壁の突破法を見出すことが先決である。

 

lifeintateshina.hatenablog.com

 


先には接着の解除にペイント薄め液を用いて駄目だったことから、より溶解力の強いラッカー薄め液で――と思ったが、同時に瞬間接着剤の使われている可能性に思い至り、それなら確かマニュキュアを落とす除光液で剥がすことができ、しかもこれはダイソーに並んでいるはず――と連想が進んだため、まずはこちらを試してみることにして外出のついでに購入してきた。

 


ペイント薄め液の時と同様、アンプの前面が下になるように置いて除光液を筆で軸に塗り、そこを伝ってつまみとの接合部へ垂れるようにして手で緩み具合を確認。

 

初めのうちはびくともしなかったが、時間を空けて何度か(も)繰り返しているうち、わずかにつまみのぶれる感じがしたので、パネルおよびつまみを傷付けないよう注意しながら、マイナスドライバーを梃子にしてこじたところ、ぐにゅうといった感触で外れた――と思いきや、それはつまみのアルミ製外殻で、軸には依然としてつまみの内側たるプラスティック部材が残っていた。

 

しかし、半分自棄になってここもマイナスドライバーでこじると、また少しぐらついたことから、気を静めて徐々に力を加えていった結果、何とか目的を達成することができた。

 

 

 

 


従来、同機のつまみはプラスティックの表面にアルミを鍍金したものと思っていたのだけれど、今般の作業でアルミ自体もそれなりの厚さを具えたハイブリッド構造であることがわかった。

 

20221114-OTTO DCA-A15 つまみ

 

なるほど、無論アルミ無垢ほどではないものの、それなりの質感を具えているはずである。

 


こうして大きな山を越えれば、あとはフロントパネルを取り外した上、トーン&メインアンプ基板およびヒートシンクのねじ留めを解除して基板をひっくり返せばよい。

 

20221114-OTTO DCA-A15 分解

 

――と天板裏に張られた紙には書かれているものの、実際は電源部やイコライザーアンプ部との間の結線のため思うようにいかず、本来なら一旦ハンダを除去して完全にすっきりと分離させたいところだが、トランスの固定を外して束縛を緩めることで、取り敢えず基板をシャーシに対して垂直にすることはできた。

 


ただ、これを目指していたわけではなく、最終的な目標は不具合の改善・解消である。

 

さて、そのためにはこの先どう進めばよいのだろうか……