蓼科高原日記

音楽・本・映画・釣り竿・オーディオ/デジタル機器、そしてもちろん自然に囲まれた、ささやかな山暮らしの日常

SANYO U4-W26(K)の機能確認とクリーニング

今般手に入れたSANYOのラジカセU4-W26(K)は、製造から30年が経過している割には比較的状態が良く、外面は一拭きしただけで不満のない見た目となった。

 

ざッと見回した限りでは、傷もほとんどないようである。

 

そこで早速、入手の主眼であるカセットデッキ部の機能確認を――といきたいところだが、停止と兼用になっているイジェクトボタンを押して窓(というのだろうか)を開けると、さすがにここには少なからぬ埃が目に付き、機構部に不具合の芽の潜んでいる可能性は決して小さくないだろうと思われたことから、これも一つの経験、念のためメカニズムを見ておこうと分解することにした。

 


当然と言えば当然ながら、これも筐体を留めているねじは背面にあり、それらをすべて外して前面パネルを分離することでカセットデッキ部のメカニズムが露わになった。

 

20221102-SANYO U4-W26(K) カセットデッキ部

 

それを一通り確認した結果、変色や変形といった明らかな劣化はなさそうで、一先ず安心。

 

ただ、上に書いた通り埃汚れは目立つので、先のSONY CFD-700 DoDeCaHORN CDのために購入したクリーニング液を綿棒にしみこませ、それでヘッド、キャプスタンとピンチローラーをはじめ、ハウス内全体を一通り拭った。

 


より綿密なチェックやゴムベルトの交換のためには、上の画像に見えるねじを外してさらにデッキ部を分離せねばならないが、そのベルトに触れた感じではまだしっかりしているようだし、そもそも交換用の部材も手元にないことから、先ずは現状のまま動作させてみることにした。

 

その組み上げの際、筐体の隙間から入り込んで積もった埃も除去。

 

前面パネルにねじ留めされたスピーカーについては、グリルの網目が小さいこともあってか埃の付着はほとんどなく、また配線がかなりタイトで、変に力を加えたりして要らぬトラブルを惹起する懸念がふと脳裏をよぎったため、取り敢えずは見合わせることにした。

 

一方、コンパクトな筐体ゆえ致し方ないのだろうけれど、スピーカーユニットの後ろは剥き出しの基板で、一旦これを目にしてしまうと逆プラセボ効果により、何となくガシャついた音を聴くことになりそうだったので、以前ダイソーで購入した綿を適量あしらった上で前面パネルを閉じた。

 

 

 

 


さて、同機のメカニズムはシンプルな機械式で、カセットテープを装填しなくても各種ボタンを押すことができる。

 

そこでまずは空のまま巻き戻し・早送りそして再生と各機能を作動させてみた。

 

その様子からすると特に問題はなさそうだったので、次いでテープを入れて同じことを行い、いずれの機能も正常に働いていることが確認できた。

 

繰り返しになるが何分30年前の製品ゆえ、テープの再生速度にずれの生じているのではないかとの心配もあったのだけれど、どうやら杞憂に済んだようである。

 

こうして、A, B両デッキとも基本動作の確認は完了。

 

さらに、録音可能なBデッキにおける同機能のチェックでも、問題なしとの結果が得られ、以上でこのラジカセを入手した目的は一応果たせることがわかった。

 


あとはラジオ受信、チューナー機能だが、当方山間のため電波の届いて来る局はほんの一つか二つながら、AM/FMとも受信できることを確認。

 

「各機能とも特に問題なし」という謳い文句に偽りはないことがわかり、前記事に記したように「ほとんど送料だけ」で購入できたことを鑑みれば、なかな良い買い物だったと言えそうだ。