先に記事にした通り、十月の終わりにこの冬の初雪が来て、先月中旬には二度目の雪が降った。
実は一週間ほど前にも、朝起きると景色が白くなっていたのだが、ほんの薄衣を纏っただけの感じで、気温もさほど低くはなかったので、またすぐ消えてしまうだろうと思っていた。
しかし、地表をはじめとする諸物はもう十分に冷えていたためだろう、アスファルトや木の枝の上の雪は融けたものの、土や草に載ったものは粘り強くそのまま残っていた。
そこへ今日、降雪が重なった。
降り始めはぱらぱらと音の聞こえる霰交じりの雪だったが、次第に柔らかい落ち方となり、一頻り続いた。
この先の予報を見ても雪マークが目立つことからしても、来春まで雪の消えることはなさそうだ。
もしそうなら、先週降ったものが根雪となるわけだ。
雪に閉ざされる――と言うと、鬱屈した印象を喚起しやすいが、この辺りは雪が来るにしても散発的なものがほとんどで、長く雪雲に陽射しが遮られることは少ない。
そのためもあって、一面のくすんだ緑と枯れ色を目にするより、白く装った景色に囲まれた方が気分的に過ごしやすい。
昨冬は近年稀に見る多雪となったが、この冬はどうだろう。