蓼科高原日記

音楽・本・映画・釣り竿・オーディオ/デジタル機器、そしてもちろん自然に囲まれた、ささやかな山暮らしの日常

函館観光は雨と風の中

函館駅の観光案内所で貰った地図を手に駅を出、霙の混じる冷たい雨の中、傘を差して先ずは今夜の宿へチェックインしようと元町エリアへ向かった。

 

市電かバスの利用も考えたが、それほどの距離ではないし、街歩きを観光の大きな要素と考えていることもあって敢えて徒歩を採ったのである。

 

しかし、歩を進めるうちに時折突風に吹き苛まれるようになり、ダイソーで200円か300円で買った折り畳み傘は何度もお猪口と化して最後には骨がすっかり歪んでほとんど役に立たなくなり、目指した「HakoBA 函館 by THE SHARE HOTELS」へは濡れ鼠の哀れな姿で辿り着いた。

 

 

 

 


当然、熱いシャワーでも浴びて寛ぎたい気持ちが強かったのだが、仮にそうすれば再び外へ出る気力の消沈することは確実、しかも既に宵闇が迫っていたことから、荷物を置くとすぐ観光へ。

 

フロントに少し出て来る旨と、突風で傘が駄目になったことを伝えると、12本骨のしっかりした傘を、万一破損してもホテル側で修繕するので気にせず返却して欲しいとの言葉を添えて貸してくれた。

 

厳しい天候の中へ飛び込むのに、この親切に鼓舞されたことは決して小さくなかった。

 


大三坂を上り、カトリック元町教会、函館聖ヨハネ教会、そして函館ハリストス正教会を拝観。

 

20250409-(1)カトリック元町教会

20250409-(2)函館聖ヨハネ教会

20250409-(3)函館ハリストス正教会


続いて八幡坂を上から俯瞰し、旧函館区公会堂・旧北海道庁函館支庁庁舎まで足を運んだ後、踝を返して八幡坂の上へ戻った。

 

20250409-(4)旧函館区公会堂

20250409-(5)旧北海道庁函館支庁庁舎

 

そしてそこを下ってベイエリアへ入り、逢魔が時薄暮を背景とする赤レンガ倉庫群を一通り眺め、予て考えていたささやかな観光はこれで一通り終了である。

 

20250409-(6)八幡坂

20250409-(7)赤レンガ倉庫群

 


函館と聞いて誰もが真っ先に思い浮かべるであろうスポットは、函館山からの眺望、特に夜景であろう。

 

これに対して斜に構えるつもりはないのだけれど、その夜景を拝むにはまだ早過ぎ、どこかで時間を潰すのも宿へ戻って適当な頃合いにまた出るのも、前日からの疲労の蓄積した心身にはひどく億劫だった。

 

それにこれは、かつて学生時代に一度目にしていたこともあり、今回は断念した。

 


さて、食事である。

 

この地も海に臨んで新鮮な魚介類が想起されるところだが、生ものは駄目、酒も飲めないという身にはあまり食指は動かず、では何か名物的な食べ物はないか――と調べているうち、地元のコンビニ「ハセガワストア」の弁当と、同じくファーストフード店「ラッキーピエロ」のバーガーが目に付いた。

 

これらなら何の躊躇いもなく口にできるし、都合のいいことに宿のすぐ近くに両者相並んでいたので、雨に降られながらの少々慌ただしい観光の後、前者でやきとり弁当(中)と値引きシールの貼られていた一品を、後者ではチャイニーズチキンバーバーのセットを購入し、当夕食と翌朝食に当てた。

 

因みに、このやきとり弁当、名称に違い使われているのは豚肉である。

 


この日泊まった「HakoBA 函館 by THE SHARE HOTELS」は、1932年に建てられた「安田銀行函館支店」とそれに隣接したかつての美術館の建物が利用されており、いずれも最近の建築には希薄な堂々たる風格を外観に窺うことができる。

 

内部も本格的ホテルの客室を具えているようだが、部屋ではなくベッドを借りる形の宿泊も可能で、懐の寂しい当方は後者を選択。

 

そのベッドは通常の二段式、蚕棚様に縦に奥まったものではなく長辺が開いているので、心理的圧迫感・窮屈感は少なかった。

 

パブリックスペースとして目にした食堂とプレイルームはいずれもやや狭い感を禁じ得なかったものの、ベッド数がさほど多くないことからすればほとんど欠点とはなるまい。

 

事実、食堂で夕朝食を摂った際にも混雑などはなかった。