蓼科高原日記

音楽・本・映画・釣り竿・オーディオ/デジタル機器、そしてもちろん自然に囲まれた、ささやかな山暮らしの日常

三種の自強号で台東から台南へ・台湾のトイレ事情

バスで台東駅へ戻り、構内のベンチに座って列車の到着を待っていると、猫が一匹入って来た。

 

その猫があちこちで人に撫でられているのを眺め、ちょっとスマートフォン画面に目を落として再び上げるといなくなっていた。

 


この日はまず、自強号で台東の次の停車駅知本まで行き、5分ほど待って後続の同じく自強号に乗り換える。

 

後者には台東駅から乗ることもできるのだが、敢えてこんなことをしたのは、知本までの列車が自強号の中でも些か特別な太魯閣号で、先の普悠瑪号と合わせてどうせなら乗車しておこうと考えたからである。

 

料金が乗車距離に比例する台湾の鉄道だから気軽にできることだ。

 

ここで一つ、知本駅で接続するこれら二列車のチケットはそれぞれ独立に予約購入したものだったので、知本駅で一旦改札を出る必要があるのかが気になったが、念のため駅員に確認したところ不要とのことだった。

 

 

 

 


列車の到着時刻が近づいたので改札してホームへ出ると、先ほどの猫がいた。

 

20250717-(1)台東駅の猫

 

台湾で見た猫はほとんどがこれと同じような姿だった……

 

20250717-(2)太魯閣号

 


康楽駅を飛ばして終点の知本駅まで、わずか10分で太魯閣号の旅は終了し、続いて新自強号に乗車した。

 

台東と屏東を結ぶ南廻線は海の見える区間が多く、この日は天気に恵まれたこともあって車窓から南国らしい景色を堪能――と言いたいところだけれど、万全でない体調下ではそうもいかなかったのは些か残念だ。

 

20250717-(3)南廻線の車窓

 


乗車2時間、正午半前に屏東に到着。

 

1時間半強の乗り継ぎ時間をここで取ったのは、一つは駅周辺を少し観てみようとの考えてのことだったが、荷と我が身の重さに加え容赦なく降り注ぐ陽射しに抗して歩を運ぶ気には到底ならず、道教で航海漁業を守護する女神天上聖母を祀った慈鳳宮の煌びやかさを目と胸に収めただけで駅に戻った。

 

20250717-(4)慈鳳宮

 


長い時間を敢えて置いたもう一つの理由は、次の高雄まで、今では台湾でも珍しくなったプッシュプル方式の自強号で行こうと思ったためで、20分ほどの短い乗車ながらともかくこの目的を果して高雄へ到着した。

 

20250717-(5)PP自強号

 

ここでの乗り継ぎ時間は1時間と少し、元々これでは観光は難しいと考えていたし、体調の問題も生じてしまったので、駅から出て町並みとともに新旧高雄駅の姿を眺めるだけに留めてこの日最後の列車となる新自強号に乗り込み、午後4時過ぎに宿泊地である台南で下車した。

 


相変わらずむッと暑い大気の中を歩くこと10分強、この日の宿「Quiet Hostel - Minquan Inn」へチェックイン。

 

日の長い時季ゆえ街歩きに出たいところだったが、気も身体も重く見合わせざるを得なかった。

Minquan Innは安価なド

ミトリーながら、ウェルカムフルーツを出してくれるなどホスピタリティがよく、設備の面でもトイレ・シャワーの数が十分かつ清潔でなかなか快適だった。

 


トイレと言えば、台湾では排水管が細く詰まりやすいため、トイレットペーパーは流さず備え付けのゴミ箱に捨てるのが基本――と読んだり聞いたりし、この実行に少なからず気後れを感じていたのだけれど、いざその場に臨んでみると結構簡単だった。

 

ここで、詰まりやすいのは排水管の仕様とともにトイレットペーパーのごつさもあるように思う。

 

かつて中国からの観光客が大挙して日本へ到来し、逆の扱いによるトイレットペーパー問題が発生した際には、何でそんなことをするのだろう――と思ったものだが、なるほど、もし詰まってしまったら――という懸念が大きいと便器内に流すのは躊躇されるだろう。

 


ついでに、些か困った台湾のトイレ事情を二つ。

 

まず、ユニットバスならぬユニットシャワーとも称すべきものがある。

 

これは一つの空間にトイレとシャワーが併設されているもので、両者の間に仕切りがないかあっても不十分なのが一般的らしい。

 

容易に想像される通り、そのシャワーを使った後は一面水浸しになってしまうわけで、そのためだろう、スリッパは底のかなり厚いものが備え付けられている。

 

このタイプのトイレには花蓮の宿で遭遇した。

 


もう一つは、ドミトリールームをいくつも持つ大規模なゲストハウスによく見られる、一つのドミトリールームにユニットシャワーが一つあるだけで、パブリックスペースにはトイレがない、というケースである。

 

各ドミトリーはそれぞれ錠設備を持ち、入室できるのはそこの宿泊者だけなので、使えるのも自室のトイレ及びシャワーのみ。

 

従って、一室当たりのベッド数、延いては宿泊者数が少なければまだしも、大人数となると誰かがシャワーを浴びている時に催して辛い思いをする確率が高まるのである。

 

台東で泊まったゲストハウスがこのタイプで、しかも一室12名収容という大所帯だったが、幸い上の難に遭うことはなかった。

 


もっとも、これらは高級ホテルに宿泊するなら無縁の話であろう。