蓼科高原日記

音楽・本・映画・釣り竿・オーディオ/デジタル機器、そしてもちろん自然に囲まれた、ささやかな山暮らしの日常

ダイソー300円スピーカーの改造(実行編1)

初めに、無用なご注意とは思うが、一つお断りしておく。

 

以下にご紹介するスピーカーの改造は、音質の改善を保証するものではなく、それどころか正常に機能している製品を毀損恐れを含むことから、筆者としてはこれを推奨する意図を何らもっていない。

 

従って、仮に以下をご参照の上改造作業に取り組まれる場合は、あくまで自己責任で行って頂きたい。

 


さて、ご参考までに、今般私が使用した資材と用具を列挙しておこう(( )内は新規購入の税抜き金額)。

 

[資材]
・スピーカー本体(300円)
・わた(100円)
・粘土
・ペットボトル×2
・ボンド

 

[用具]
・精密ドライバー
・ハンドドリル
・カッター

・ハサミ
・棒ヤスリ

 


作業の開始は、高音の燥ぎを抑えるべく、質量増加材(粘土)と吸音材(わた)をエンクロージャーに入れるため、これを開けることである。

 

そのためには、背面の四隅を留めているネジを外せばよいのだが、実はこれにかなり手古摺った。

 

というのは、ネジが筒の奥まったところにあり、しかもその筒の径がネジの頭と一致しておらず、かなり大きいため、ドライバーを差し入れてもその刃が溝に上手く嵌るわけではない上、目で見ての確認もできないのである。

 

筒径とほど同じ太さの軸のドライバーがあれば都合が良いだろうけれど、それもネジが筒の底の中央にしっかり位置付けられているとしての話。

 

普段から極小ネジの締め外しをしているわけでもなく、手先の感覚だけでは到底判断できないので、先達のみなさんは一体どのようにこのエンクロージャーを開けたのだろうか?――と早速ネットを参照したのだが、「エンクロージャーを開けるのは、ネジを4つ外すだけなので簡単、」といった記載しか見い出せなかった。

 

もしかすると、これほど広まった300円スピーカーの改造を抑制すべく、ダイソーさんが敢えてエンクロージャーを開け難くしたのかもしれない。

 

 

 

 


しばらく悪戦苦闘(主に精神的な)を繰り返しても埒が明かず、「もう中止しようか、」という気持ちになったのだけれど、「ともかく行けるところまで行って、ネジが潰れたら諦めればよい、」と思い直し、さらに試行錯誤を続けているうち、何とか1つ外れ、不思議なもので、こうして成功例が一つできると、あとは比較的速やかに作業が進んだ。

 

しかしやはり、自信をもってのことではないため、気分的にはよろしくなかった。

 


これに気疲れしたこともあり、内部の写真撮影を忘れてしまったが、なるほど、ネットで多数紹介されている通り、スピーカー・ユニットはかなりしっかりしたものが使われていた。

 

本シリーズ(?)最初の記事で、このスピーカーを手に持つと意外とずっしりくる――と書いたが、それはユニットによるもので、プラスティック製のエンクロージャーはごく軽量。

 

これなら粘土で自重を増すのも効果が期待できそうである。

 


で、その分量だが、少しずつ変化させて最適解を求める――意図は今般まったくなかったので、ざっくりスピーカー全体の質量が2倍程度になるよう、エンクロージャー下部に粘土を押し付け、均した。

 

側面全体に分散して――との考えは、面倒なので自ら却下した。

 


続いて吸音材としてのわただ。

 

20210722-わた

 

ダイソーさんの手芸コーナーで購入した130g入りのわたは、「袋をあけるとふんわり膨らみます」とパッケージに記載されているけれど、実際の感じはもっと力強く、もわもわと湧き出してくる。

 

これをエンクロージャーにぎゅうぎゅう詰めにするつもりはなく、適度に空間も残したかったので、容積の1/3ほどを目分量で千切り取って、こちらは内壁全体に亘るように配置した。

 

使ったのはほんの僅か、商品の1/10にも満たない。

 


そして最後にネジを締めて留めるわけだが、これも嵌っているのかいないのか、もやもやした気分で進め、まあよかろう――で収めざるを得なかった。

 

以上で高音対策は完了である。

 

作業を施したスピーカーを手に持つと、ずっしりした感じがなかなか良い。

 


想定より文章が長くなってしまったので、低音増強のためのホーンの作成および装着については、稿を改めたい。