蓼科高原日記

音楽・本・映画・釣り竿・オーディオ/デジタル機器、そしてもちろん自然に囲まれた、ささやかな山暮らしの日常

筑摩現代文学大系5 徳富蘆花・木下尚江・岩野泡鳴集

この全集も、何世代かの版がある。

 

私の書庫にある一揃いは1960年代の発行で、恐らくその内一番古いものと思われる。

 

20210331-筑摩現代文学大系5

 

その後、1975年から79年にかけて、新たに世に出た作家の作品を収録した巻を増補した形で再出版され、さらに80年代にもまた刊行されたらしい。

 

これらは主としてフィクション作品を集めたものだが、また一方、評論や思想系の文章をも含む、より広範な全集として「現代日本文学大系」があり、こちらもいくつか世代を重ね、近年その最新版が出たということだ。

 

www.chikumashobo.co.jp

 

いずれにせよ、極めて大部な全集ゆえ、一気呵成に読むとすれば、他のことを顧みることなく、腰を据え全精神を集中して取り組む必要があるだろう。

 

無論、必ずしもそのような読み方をせねばならぬ訳ではなく、気になる作家の良さそうな作品を拾い読みするのも、決して悪いことではなかろうと思う。

 

私の読み方はそれらの中間で、一応巻を追って読み進めてはいるものの、他の書籍をあれこれ間に挟むひどく断続的なもので、さらに既読の作品は飛ばしたり――と、こう言えばまあ、中間というより後者に近いというのが正しいに違いない。

 

 

 

 


この第5巻についても、蘆花の「不如帰」は既読だったこともあり措いて、恥ずかしながらこれまで接する機会のなかった他の二作家の文章を読んだ。

 

初見の作家の作品では、その文体に慣れるまで若干の時間を要するのが通例だけれど、本書に収められたものには至極速やかに馴染めた。

 

この二作家に限らず、他の諸々の事柄を考え合わせても、私の琴線にはこの時代の文章の波長が合うようだ。

 

木下尚江の「墓場」は特に良かった。

 

 

 

今日も最高気温は15℃近くまで上がった。

 

夜11時現在、既に2℃台に下がり、もしかすると今後氷点下まで落ちるかもしれないが、日中の暖かさが広く行き渡っているような感じで寒さはほとんど覚えない。

 

 

 

モーツァルトの「交響曲第41番 ハ長調 K.551 "ジュピター"」の紹介記事を投稿。

 

mozart-cafe.hatenablog.com

 

 

 

 

 

今日は趣の異なるピアノ・トリオを二枚。

 

「Thelonious Monk Trio」
01. Blue Monk
02. Just a Gigolo
03. Bemsha Swing
04. Reflections
05. Little Rootie Tootie
06. Sweet and Lovely
07. Bye-Ya
08. Monk's Dream
09. Trinkle, Tinkle
10. These Foolish Things

 

20210331-Thelonious Monk Trio

 

Red Garland「When There Are Grey Skies」
01. Sonny Boy
02. My Honey's Lovin' Arms
03. St. James Infirmary
04. I Ain't Got Nobody
05. Baby Won't You Please Come Home
06. Nobody Knows the Trouble I See
07. My Blue Heaven

 

20210331-When There Are Grey Skies