蓼科高原日記

音楽・本・映画・釣り竿・オーディオ/デジタル機器、そしてもちろん自然に囲まれた、ささやかな山暮らしの日常

DIATONE DS-66EXのメンテナンス(エッジ硬化)

エッジの軟化剤が届いたので、早速DIATONE DS-66EXのウーファー・エッジに塗布してみた。

 

これに際しては、コーンへの付着を避けるべく、次のような塗り方が推奨されていたので、それを踏襲した(付いてしまった場合の影響については不明)。

 

まず、スピーカーを仰向けに寝かせる。

 

細かいことだが、この時、床面と干渉しないよう、背面のケーブル端子は締めておいた。

 

そして筆を軟化剤に浸し、凸状になったエッジの頂上から外側だけに塗布。

 

軟化剤の入っている容器は、弁当に付いている醤油入れほどのもので、これで足りるのか?と思ったが、実際に塗ってみると、使われるのはごく少量に過ぎず、これなら数回利用できることがわかった。

 

なお、本当はスピーカー・ユニットを外して裏側から塗布するのが効果的らしく、これはビスコロイドがエッジ・クロス(布)の裏面に塗られていることを考えれば当然と理解できるけれど、今回は実験の意味もあって表からの処方を採った。

 


軟化剤に即効性はなく、浸透し最大効果を発揮するまでに約24時間を要するということだが、そこまで待たなくともある程度の改善はあるだろうと思い、またその浸透を促進する意味もあって、4時間ほど待った後、音を出してみた。

 

その印象としては、最初にこのスピーカーを鳴らした時よりも低域に膨らみと弾力が増していることは間違いないが、秘かに期待していた劇的な変化は認められなかった。

 

試しに軽くエッジを押してみた感じも、やはり「多少軟らかくなったようだ、」程度の差異である。

 

もっとも、畳に直置きというセッティングなので、まだまだDS-66EX本来の実力ではないだろう。

 

 

 

 


そのまま30分ほど音楽を再生し、最初からあまり負荷をかけるのは良くないだろうと終了。

 

時間の経過とともにさらに軟化が進めばいいのだけれど――との期待を抱いて今一度ウーファーを見つめたところ、衝撃的な画が目に飛び込んできた。

 

前記事に書いたように、元々エッジに一ヵ所、ちょっとした破れがあったのだが、それが上方へ大きく広がり、さらに別の場所に新たな亀裂も生じていたのである。

 

20210727-DS-66EXエッジの破れ

 

しかも、従来無傷だったもう片チャンネルのウーファー・エッジにまで……

 


経年により、ビスコロイドの硬化だけではなく、エッジの素材であるクロス(布)自体にも大きな劣化が生じており、そこに音出しで久方ぶりの振動を加えたため、ビスコロイドの割れに耐えられず破れたに違いない。

 

これを見ると、音を出すとエッジにもそれなりの力がかかるようだ。

 

また、先に指で押した箇所が破れたわけではないものの、これをするのも控えるべきと思われる。

 


音楽を聴いている途中で、音の突然の変化は聴取されなかったので、大きな問題でないと言えばそうかもしれないが、気分的には極めてよろしくない。

 

それに、エッジの様子からすると、音の再生を重ねればまだまだ亀裂が広がりそうである。

 

エッジの軟化処理という、メンテナンス的対応で済むだろうと踏んでいたのに、新たに修理が必要となってしまった……