蓼科高原日記

音楽・本・映画・釣り竿・オーディオ/デジタル機器、そしてもちろん自然に囲まれた、ささやかな山暮らしの日常

ハサミムシの侵入口

ここは山の上なので、季節により色々な虫が家の中へ入って来る。

 

この夏、蟻が大量に入り込んだのはイレギュラーな事態だったが、秋の気配がだいぶ濃くなり、例年通りハサミムシの姿が目につき始めた。

 

別に毒を持っているわけでも、人を刺したりするわけでもないのだけれど、食器立てに置いた皿などを歩いていたり、手拭きタオルについていたりするので、衛生面での懸念は否定できない。

 


多い時には一晩(見かけるのはほとんど夜間)に10匹以上出没することもあってうんざりさせられる。

 

というのは、これらをすべて殺生するのも些か気が引けるため、紙片に載せて外へ出してやるのだが、大方の奴はこちらの気も知らず、慌てふためいて紙の裏面へ回りこもうとしてすぐ下へ落ち、それをまた載せるということを何度も繰り返す羽目となり、結構な手間だからである。

 

さらに、こうして一匹排除し、やれやれと思うと同時に別の奴が目に入ったりすると、少なからず頭にきてもしまう。

 

実際、このケースが実に多いのである。

 


前々から不思議だったのは、このハサミムシはどこから入ってくるのかということだ。

 

見かけるのは大抵床を這っている奴なのだが、時折、天井に見つけたり、そこから落ちてくる音で気付いたりすることもあり、また先に書いた通り、宙に吊られたタオルについていたりすることを考えると、重力に逆らってそれらの場所まで這い上がるより、上から下りてくると見るのが自然のようにも思える。

 

薪ストーブの煙突を天井に通す部分には隙間もあり、おそらくこのような所を入り口としているのだろうとは薄々予想していた。

 

そして先日、ふと、造り付けの食器棚と側壁、さらに天井の合わせ目にちょっとした隙間を見つけ、「きっとこれだろう、」と直感した。

 

20210927-ハサミムシの入口

 

本来ならパテ等で塞ぐべきところだが、生憎手元にはなく、わざわざ調達するのも面倒だったので、取り敢えずティッシュペーパーを丸めて押し込み、塞いだ。

 


すると翌日から、ハサミムシを見る頻度は激減した。

 

まだぽつぽつと現われはするが、これは元々入り込んでいてどこかに身を隠していた奴らのように思う。

 

少なくとも、連中のメイン・エントランスは塞ぐことができたようだ。