当地ではほとんど夕焼けを見ることがない。
これは大気が澄んでいること、および西に山があって、仰角の大きなうちに太陽がその端へ沈んでしまうため、光線の通過する大気層の厚さが小さく、波長の長い光が散乱されにくいためだろう。
従って、稀に空が少し赤く染まるのは、太陽の沈む辺りに雲の出ている時にほぼ限られる。
昨日はその条件に合致し、ちょっとした夕焼けとなった。
もっともそこには、「夕焼け」という言葉の喚起する、ほの暖かさ・寛ぎ感・懐かしいもの悲しさといった風情はなく、また、日本の観天望気にある「夕焼けの翌日は晴れ」も、ここには当てはまらない。
予報通り、今日はまた大雪となった。
空が白む頃、目が覚めたついでにカーテンをめくってちょっと外を眺めた時には空は意外と明るかったが、数時間眠って起きてみると、やはり降り出していた。
今回の降雪はさほど強い感じはしなかった一方、止み間なくしんしんと降り続いたため、夕方には30cmほど積もってしまった。
気温は氷点下6℃前後と比較的高く保たれているものの、日没後風が荒れ出し、その音に体感温度は大きく下げられている。
つい先日の麗らかな陽気はまだまだ一時的なもの、寒さはまだ当分続きそうだ。