一昨日の夜にぱらぱらと雨が降り出し、昨日も日中はその音が聞こえ続けていたが、夜に入ると静まった。
止んだのだろうか――と半分思いながら、ベランダの照明を点してカーテンをめくってみたところ、やはりそうではなく、雪に変わっていた。
相変わらず例年に比べると気温は高めで、特に一昨日から今日にかけてはずっとプラスで推移していたのだが、さすがに大気は全体的に冷えてきたらしい。
今朝の時点で既に10cmほど積もっており、吹き溜まりなどでは長靴が縁まで潜るくらいの深さ。
前回の積雪は、その定義に合致するかどうか微妙なものだったけれど、今回はそう呼ぶのに何の躊躇もない。
玄関から道路へ上がるアプローチもすっかり雪に埋まっていたので、雪掻きをしておこうかと思ったものの、今日一杯はまだ降り続くとの予報だし、仮に降雪の加算は少なくとも、昨夜遅くから今もって吹き荒れている強風に雪が運ばれ、元の木阿弥となってしまうのは目に見えていたことから、これは明日に送った。
プラスの気温の中で降った雪ゆえ非常に湿って重く、やや斜めに立つ樹や横に伸びた枝などはこれを被って苦しそうである。
今後ぐッと寒くなれば間違いなく根雪となるところだが、この週末まではまだ高めの気温が続くらしい。
そういえば、もう日の入り時刻は遅くなる方へ転じたはず。
もっとも、その度合いは当面微々たるものだし、昼の長さは冬至までもうしばらく減少を続け、寒さ、延いては冬はこれから本番を迎える。
しかし、冬来たりなば春遠からじ――という言葉に、そこはかとない実感を覚えるのも事実だ。