先に以下の記事で、PC上の音楽管理・再生ソフトウェアとして、ロースペックWindows7マシンに「MusicBee」をインストールしたことを書いたが、他にもう一台、こちらもモデルは古いものの性能的にはiTunesも十分使える、Windows10機にもこれを入れている。
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そして、このPCからUSB-DACを経由しての真空管パワーアンプ+JBL Stage A120というシステムで音楽を聴いている。
iTunesが問題なく機能するにも関わらず、敢えてMusicBeeを使用しているのは、せっかくUSB-DACを用意したことゆえ、音質的に有利なWASAPI(Windows Audio Session API)の排他(exclusive)モードでの再生をしてみたかったからだ。
で、その効果があったかどうかとなると、正直、当方の機種および環境でははっきりした音質向上が認識できたとは言い難い。
その最大の要因は、そもそも音源がCDからビットレート256kbpsで取り込んだものであることにあるのではないかと思う。
ただ、無論WASAPI排他モード再生で音質が劣化したわけではなく、原理的に有利な方式という心理面でのアドバンテージがある上、MusicBeeでは楽曲の選択再生が容易にできるといった機能面での利便性もあって、それなりに重宝はしていたのだが、二つだけ少々気になる点があった。
まず、イコライザーをかけると明らかな音質劣化の見られること、そしてもう一つは、本稿のタイトルともした、再生時冒頭の音が一瞬潰れてしまうことである。
もっとも、当該システムにおける再生では、個人的に周波数特性には至極満足しており、従ってイコライジングすることは皆無であることから、第一の点はまったく問題にならず、第二点についても、bluetoothインタフェースでよく見られるような、楽曲ごとに先頭の音が失せるわけではないので、気にしなければそれで済ますこともできなくはない。
実際、ネットでこの事象の原因や対応策を調べてもこれといった情報が得られなかったこともあって、長らく気にしないようにして聴いていたのだが、先日、ふとしたことからその解決策を見出したので、同じ事象にお悩みの方の一助にでも――との思いもあり、備忘録を兼ねて記しておこうと思う。
と言っても、それは身構えて取り組むようなものではなく、以下の通り、MusicBeeでごく簡単な設定をするだけだ。
(1)MusicBeeメイン画面左上の「MusicBee」メニューから、「編集」→「設定」と選択し、「設定」画面を開く
(2)同画面左ペインの「プレイヤー」を選択し、「サウンドデバイス」選択プルダウンの下にある「ハードウェアの同期のために起動時に無音を再生する」にチェックを入れ、「保存」ボタンをクリックする
この設定以後、再生時冒頭からしっかりと出音されており、こうなるとやはり、小さなことながら以前よりずっと気分よく音楽を聴くことができる。
それにしても、こんな簡単な設定項目を見落としたまま気付かなかったのは、最初から情報に頼ろうとして自らの探索を怠ったためで、反省したいところだ。
また、蛇足ながら、Windows7マシンをプレイヤーとして、そのヘッドフォン端子からプリメインアンプへ出力しているシステムでは、音の潰れは生じていないことも記しておく。