昨夜から立ち始めた強風は、今日も日中一杯吹き荒れ、日が沈んで漸く治まる兆しが見えてきた。
木々を見ると南側へ揺れていることが多いが、北には蓼科山が鎮座しており、そちらからこれほどの風の吹くことは多くないし、実際、外へ出ても冷たさは感じない。
どうやら開けた南西方向からの風が、北の衝立に乱され・返されたものらしい。
この時季、季節を深める最も大きな要素は、言うまでもなく太陽の南中高度の増大とこれに伴う日照時間の延長、さらにそれらに牽引される気温の上昇だろうが、暖かい強風もかなりの寄与をもたらすように思う。
特にその影響を感じるのは、残んの雪と、木々の枝の様子からで、実際今回も、家の周りに唯一残っていた雪が一日でほとんど消えてしまったし、辺りを歩けば多くの木が枝に緑を孕み始めているのが見られた。
事ここに限らず、強風は春先の風物詩とも言えるものだが、それには春を後押しし、さらに夏を引き寄せる働きがあるに違いない。
人工的な音のほとんど聞こえない所では、風と雨が賑わいの元。
ふと凪いだ時に耳を澄ますと、遠くから風が渡り来るのがはっきりと分かる。
雨の場合も、時に降っている範囲の識別や、その移動や拡大を認識できることもある。
後者を経験するのは夏、これからだ。
音楽を聴く際には木々の騒めきが少々気になるけれど、こんな不満は贅沢というものだろう。
Thelonious Monk「Brilliant Corners」
01. Brilliant Corners
02. Ba-Lue Bolivar Ba-Lues-Are
03. Pannonica
04. I Surrender, Dear
05. Bemsha Swing
Lee Morgan「Introducing Lee Morgan」
01. Hank's Shout
02. Nostalgia
03. Bet
04. Softly, As in a Morning Sunrise
05. P.S. I Love You
06. Easy Living
07. That's All