AIYIMA製真空管プリアンプ用の替え球として、北京製6J2を入手した。
元々、このアンプに装着されていたのは6J1で、その改良型である6J2も使用可能と謳われているのだけれど、両者の間にはピン配置――というか内部の配線に若干の違いがある。
2番ピン(カソード)と7番(第3グリッド)ピンが内部で接続されている6J1に対し、6J2ではこれがなくなり、すっきりした構造に変わっているのだ。
そのため、もしかしたらソケットに少々手を加える必要があるかもしれない――と思っていたのだけれど、幸い挿すだけで機能した。
そこで早速、まずジャズのアルバムを一枚。
Red Garland「High Pressure」
01. Soft Winds
02. Solitude
03. Undecided
04. What Is There to Say?
05. Two Bass Hit
再生された音は、基本的には6J1の性格を踏襲している一方、音像の輪郭が鮮明になった印象だ。
色彩感についてもややコントラストが上がり、このアルバムのような、一つ一つの楽器がその存在を主張する音楽を、「音像」を中心に据えて聴くには良くマッチする。
一方、ビッグバンド・ジャズやクラシックのオーケストラ楽曲は、ややどぎつい表情になってしまうのではないか、音場感が損なわれるのではないかと、少々気になるところだ。
もっとも、万一そうなってしまったら、別の真空管、あるいは他のシステムで聴けばいい。
これについても追って機会があればご紹介したいと思う。
既にこのアンプ用の真空管として、北京製6J1, そのオリジナル(コピー元)ロシア製6J1P-EV, そのまた大元たるGM製5654というラインに加え、今回の6J2と、4種を持つに至ったわけだが、こうなるとさらに6J2の祖先である6J2P-EV, 5725も欲しくなる。
いずれも高価なものではないので、ちょっと気分に弾みがつけば買ってしまいそうだ。