蓼科高原日記

音楽・本・映画・釣り竿・オーディオ/デジタル機器、そしてもちろん自然に囲まれた、ささやかな山暮らしの日常

令和6(2024)年・初夏[1]―木曽路・高山と合掌造り集落を車中泊で巡る

前々から、車中泊には興味があった。

 

こんなことは、やろうと思えばいつでもできるのだが、却ってそのためもあってかいざとなるとなかなか実行できないまま、気が付くと長い年月が経っていた。

 

それがこのところの旅心の沸き立ちに促され、漸く決行の意思が固まって実現することとなった。

 


計画を立てるに当たり、まず検討したのはどの程度の日数でどこへ行くかである。

 

何分未経験の試みゆえ、はじめは近場での一泊などもよかろうと考えたのだけれど、それでは安易に撤退してしまう恐れも無きにしも非ずという気がして、やはりそれなりに本格的なプランを立てることにした。

 

もっとも、鉄道のフリー切符のように距離を稼げばそれだけお得というわけではなく、車の運転は嫌いではないものの好きで堪らないほどでもない。

 

それに鉄道旅行に比べれば当然移動による疲労は格段に大きいだろうことなども鑑み、一日の走行距離は200km程度、日数は3日か4日が適当だろうと考えるに至り、これらを念頭に置いて地図を眺めているうちに浮かんできたのが、木曽路と高山、そして白川郷および五箇山の合掌造り集落を巡る三泊四日の旅だった。

 

自宅のある茅野から中央本線に沿う形で国道19号を辿ってまず妻籠・馬籠へ、そこから北西に進路を転じて高山、さらに白川郷および五箇山の合掌造り集落を訪ねるのである。

 


日程は、初日に妻籠と馬籠を歩いた後、下呂までの途中の適当な場所で一泊。

 

二日目には高山まで上がるが足は停めず、白川郷まで伸してここを観光、さらに五箇山の二集落、菅沼と相倉も見てこれらの周辺で泊まる。

 

三日目に高山へ戻ってゆっくりとここを観光し、一泊した翌朝、朝市をぶらついて早々に帰路に就く。

 

――という計画の下、2024年6月某日に出立した。

 


実際には、旅の途中で色々と変更が生じ二泊三日の旅となったものの、目論んでいた観光はすべて果たすことができた。

 

変更の理由と内訳は以降いくつかの記事に述べるが、臨機応変に対応できる車中泊ならではの特性に早速助けられたわけである。