この冬は結局、雪が少なかった。
年末にすっかり雪に埋もれてしまった時は先が思い遣られたが、その後は月に一度程度まとまった降雪があっただけ。
気温の方も同じく、大寒頃を中心に何度か強烈に冷え込んだのを除けば、かなり顕著な暖冬だったと言える。
これらが相俟って、今年は既に辺りからほとんど雪が消えてしまった。
アスファルト道路はもちろん、いつもなら長く残る熊笹の上の雪もすっかりなくなっている。
例年、春先には、積雪の上を歩く際に底が抜けるので注意が必要なのだけれど、今年はその状態になることなく地面が現れた。
蓼科山も装いを緑に――とまではいかないが、雪は標高2500mを超える山頂部に僅かに残るのみとなっている。
四月中旬までは一晩ですっかり冬景色に逆戻りすることが珍しくはないものの、今年はその可能性はなさそうだ。
仮に降っても、またあッという間に融けるだろう。
近々夏タイヤへ交換しようと思う。