蓼科高原日記

音楽・本・映画・釣り竿・オーディオ/デジタル機器、そしてもちろん自然に囲まれた、ささやかな山暮らしの日常

OTTO DCA-A15のノイズ問題(1)

今般入手したOTTOのプリメインアンプ「DCA-A15」にバリバリという酷いノイズの生じる問題を何とか解消したい――

 

OTTO DCA-A15

 

そうは思うものの、悲しいかな電気工学の知識も技術も経験も持ち合わせていない身には何をどうすればよいのか見当すらつかないため、取り敢えずネット上をつらつらと逍遥してみたところ、その原因らしきものとして、コンデンサーの劣化、回路のショート、長年通電しなかったことによる素子の機能不全、などが目に留まった。

 

これらの内、前の二つは対処に部品や工具、そしてもちろん知識と技術を要する一方、最後のものについては、上手くいけばリハビリテーションで改善する可能性もあり、しかも「寒い季節に起こりやすい」といった記述もあったことから、まずはこの点を探ってみることにした。

 


また耳を劈くノイズを聞くことになるのだろうか――と、恐る恐るDCA-A15の電源を入れると、この時は静かなままだったので、リハビリのためそのまま暫く置くことに。

 

その間、別のシステムで音楽を聴こうと、SONY TA-F555ESXを起動した。

 

さらに何か飲み物を、とその用意をしていると、微かに潮騒のようなざわめきが聞こえ――たかと思うと、またしてもバリバリガリガリである……

 

 

 

 


これを聞き続けては、耳はもちろん、再生するスピーカーにとっても小さくないダメージとなるに違いないので、すぐにDCA-A15の電源を切った。

 

のはいいが、それと同時にカチリという音。

 

何だろう?と思いながら、何気なくTA-F555ESXに目をやると、パイロットランプが緑から赤に変わってしまっていた。

 

しかしはじめは、この機種(および周辺の製品)によくあるという球切れがこいつにも起こってしまったらしい、とさして気にせず、音楽を再生したのだけれど、音が出ないのだ。

 

ここで漸く、単なるパイロットランプの球切れではなく、プロテクトが掛かってしまったことに気付いた。

 

それにしても……電源を入れた後、一旦はプロテクトが解除され、その後は何ら手を触れてもいないのに、なぜ保護機能が作動したのだろう――と不思議に思いながら、ともかく困ったときの再起動、と電源を入れ直してみた。

 

するとパイロットランプが赤く点り、そしてしばらく待たされてから、カチリという音とともに、ランプが緑へ変わったではないか。

 

そして今一度音楽をかけると、スピーカーから正常にサウンドが流れ出したのである。

 


さて、こうして大きな問題が速やかに解消したことで、再び先ほどの疑問が意識に戻ってきた。

 

プロテクトは何によって引き起こされたのか?

 

何分初めて経験したことゆえはっきりしたことは言えないが、発生のタイミングから考えると、TA-F555ESXと繋がったスピーカー(DIATONE DS-66EX)のユニットが先の大音量のノイズに共鳴し、これによって生じた起電力でTA-F555ESXへ逆電流の流れたことが、その原因であるような気がする。

 

実際、TA-F555ESXには、そのあと何ら異常は見られない。

 


こうして思わぬ中断を強いられてしまったわけだが、追ってあらためて何度かリハビリを試みたところ、やはり時間の経過――ある時は短く、また別の時は長いと全く不規則――とともにノイズは発生し、その軽減や解消は残念ながら果たされなかった。

 

この問題の解決への道のりはまだまだ遠そうだ――というか、そもそもそこへ辿り着けるかどうか、何とも心許ない状況である……

 


(T.B.C.)