ダイヤトーンDS-66EXの修理結果
ダイヤトーン・DS-66EXのウーファー・エッジの破れに補強材を貼付してから24時間が経ったので、その結果を確認した。
接着剤の乾き具合に何ら問題はない。
そして肝心の、補強材を貼った箇所の状態はというと、さすがにエッジの素の部分に比べるとやや硬い感じは否めないものの、ガチガチに硬化しているわけではなく、ウーファーの運動を阻害することもなさそうだ。
それに何より、破れの両側をしっかり安定的に橋渡ししてくれており、強度的にも申し分ないように見える。
今回のような補修には、徒に軟らかいより、これが正解かもしれない。
エッジの柔軟性がまだ十分に回復されていない上、今回の異物貼付を行ったのであるから、数値的特性の変動、場合によっては聴感上の音質にも差異が生じている可能性はあるだろう。
しかし、仮のセッティングをした上で音楽を鳴らしてみた感じでは、音の歪みや、音域による変化強弱などはなく、まず十分実用に耐え得るように思う。
ただ、これはあくまで、DS-66EX本来の音を聴き込んだわけではない私の聴覚が受けた印象であることは、はっきりと注記しておきたい。
根本的な対応策は、無論エッジそのものの交換だろうけれど、オリジナルのクロス製エッジは入手不可能ということもあり、しばらくは元の資材を活かした今の状態で鳴らし込んでみたいと考えている。
それには、補修箇所が継続的にもってくれることが大前提だが、2時間ほど、徐々に音量を上げながら鳴らした後でも、問題なくしっかり持続しており、強度に対する初めの印象にも、まず誤りはなさそうである。
と、当面使っていけそうなことを確認してほっとした直後、ふとしたことから、オークションにおいて、より状態の良さそうな同じ機種がもっと安い値で落札されたことを知り、少々悔しい気持ちが湧き出てしまった。
もっとも、私が競合に参加すればどこまで値が上がったか分からないし、状態が「良さそう」というのも、あくまで掲載画像を見た限りでのこと。
また、仮にその通りだとして、これを入手した場合は、今回のようにエッジに手を加えてその影響を確認するという体験をすることはなかったわけで、これを鑑みれば決して悪い買い物ではなかったはずだ――と自分に言い聞かせている。
正直、半分は負け惜しみ、しかし残り半分は心底からの想いだ。
引き続きエッジの硬化を改善するため、今一度軟化剤を塗布した。