蓼科高原日記

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落葉松の伐採

この辺りで最も目に広く見られる樹は落葉松で、秋の色彩もこれが基調を成す。

 

それら目に入るものは大きく育った個体だが、無論いきなりその状態で出現するわけではなく、はじめはごく小さな幼木である。

 

当地へ移って来て数年経った頃から、そんな落葉松の幼木がこの敷地内にもちらほらと姿を見せ始めるようになった。

 


先のニセアカシアとは違い、こちらは成長が遅いこともあって、通路の真ん中といった邪魔で仕方がない場合を除きほとんどそのまま放置してきたのだけれども、いつの間にか、傾斜地に設えた八畳ほどの広さの庭もどきの縁に沿ってこれが生え揃い、葉が茂ると陽射しが遮られて少なからず陰鬱な感じを醸し出すようになってしまった。

 


そこで今般、夏に実施したニセアカシアの巻き枯らしに続き、それら落葉松の伐採(というほど大袈裟なものではないが……)を行った。

 

ここは国定公園内で、成長した樹木を切るには許可を必要とするので、その段階に至る前に処理してしまおうとの考えもあってのことだ。

 


本数的には十本ほど、と言っても、最大のものでも根元の径5cm、高さ3mほどなので、チェーンソーではなく手引きののこぎりを使用した。

 

それに実際、まだこのように小さな木なので枝が込み入っており、チェーンソーでは些か危険でもあるのだ。

 

20221128-落葉松の伐採

 


伐採自体は大した苦労もなく完了したものの、この手の作業の際にはいつも、風雪に耐えて伸びてきた命を絶つという後ろめたさに苛まれてしまう。

 

もっとも、そのまま放置したとしても、地味が悪い上密生しているため大きく育つことはないであろうから、やはり今が伐り時と言うべきだろう。

 


ニセアカシア同様、この落葉松もせめて有効に利用してやりたいと思い、何か適当な用途はないかと考えても、薪として燃やすくらいしか思い付かない。

 

しかも楢などに比べると色々注意すべき点があり、その上今般の材は薪としては細過ぎるのでなかなか難しいところだが、薪ストーブを副暖房と位置付けた今なら、使えないこともないだろう。