蓼科高原日記

音楽・本・映画・釣り竿・オーディオ/デジタル機器、そしてもちろん自然に囲まれた、ささやかな山暮らしの日常

Technics(テクニクス) SU-8055―再び機能確認とクリーニング

季節の進みもあってか、このところ寒さは落ち着いていたので、暖房の使用状況は朝に一度ファンヒーターを入れ、あとは石油ストーブをほぼ終日焚き続ける形だった。

 


そして、先に水洗いしたTechnicsのプリメインアンプSU-8055は、ファンヒーターを使っている時はその前に適度な距離を空けて置き、それを切るとともにストーブの前へ移動して乾燥させてきた。

 

こうして既に五日、もう水分はほぼ飛んでいるだろうと考え、果して従前の酷いガリや出音の不安定さは改善したかどうか、今一度機能確認を実施した。

 


音源を接続した上で電源プラグをコンセントに挿し、恐る恐るメインスイッチを入れると、幸い発火や発煙などの異常の生じることなく、VUメーターが点灯した。

 


前回の確認時と同様、念のため、まずはスピーカー端子からではなくヘッドフォン端子からの出力を見ることにしてこれを繋ぎ、はじめに無音のまま各種のつまみやツイッチを操作してみたところ、若干のガリがまだ残っていた。

 

しかしその程度は前よりも遥かに軽減していたので、期待を胸に抱きながらいよいよ実際に音楽を再生してみた。

 


するとどうだろう、再生音を到底聴くに堪えないものにしていた諸問題はほぼ解消し、しっかりした音が耳に響いてきた。

 

次いで左右のバランスをはじめ、バス・トレブル・ラウドネスといった機能を確認してみたが、いずれも不具合は見当たらない。

 

 

 

 


これなら大丈夫だろうと、スピーカーを接続して鳴らしてみた結果も、特に異常なし――どころか、従来、音の低音の軽さと高音の薄さに不満を感じていたそのスピーカーから、見違えるような堂々たる音が流れ出てきた。

 

どうやら、今回の荒療治は幸い成功だったようだ。

 


こうなると外観も磨き上げてやろうという気持ちが湧き、今一度入念なクリーニングを行うべく、つまみ類を抜き取るとともにフロントパネルを外し、これらを洗剤で洗いあげた。

 

いずれも、往時のメーカーの姿勢を窺わせる、金属製の重厚なものだが、それだけに経年によるくすみに加え、トグルには緑青も見られたので、手元にあったクエン酸を水に溶いてティッシュペーパーに含ませ、これでしばらくパックした後、水で洗い流したところ、緑青はほぼ消えた一方、くすみは残存。

 

こちらを落とすにはピカールが良いかもしれないとは思いながら、わざわざ購入するのも大袈裟な気もしているうち、ふと、車の塗装の仕上げ用として以前に用いたコンパウンドのセットのあったことを思い出し、取り敢えずこれで磨いてみることにした。

 

が、結果から言うと、くすみの軽減されたことは間違いないものの、金属本来の輝きを取り戻すには遺憾ながら至らず。

 

20230208-フロントパネルのくすみ

 

しかしこの手の不満は気にし出すと収集がつかなくなるので、一先ずここで打ち切ることにした。

 


最後にもう一つ、天板の色合いがフロントパネルのシルバーと何となく不釣り合いで安っぽく感じた上、そこに目立つ傷のあったことから、手元にあったダイソーのラッカースプレー(つやなし黒)で塗装。

 

これにより色彩のコントラストが強まり、フロントが引き立ったように思う。

 

20230208-天板の塗装後

 

テクニクスさんはなぜ、オリジナルの天板を黒にしなかったのだろう。

 


さて、こうなるとやはりくすみが……

 

いや、気にすまい気にすまい。