リレーのクリーニング(およびその際に犯した失敗のリカバリ)の結果、正常に出音するようになったDENON(デノン)のプリメインアンプPMA-7.5には、その後も特に問題は生じていない。
これはもちろん歓迎すべきことながら、こうなると見てくれが気になるのが人情というものだ。
先に書いた通り、入手してすぐに水拭きして全体のくすみは落としたのだが、あちこちに見られる傷が外観を大きく損ねているのである。
特に側板、およびフロントパネルから天の手前側へと繋がっている部分の傷が非常に目立つ。
そこでこれらに対処することにし、はじめに側板の塗装を行なった。
オリジナルに対する執着はあまり、というかほとんどないし、そもそも側板は安っぽいプラスティック製なので、塗料は以前ダイソーで購入して手元にあったラッカースプレーの艶なしブラックを使用してさッと済ませた。
しかしなかなかどうして、これだけで見栄えは大きく改善した。
片やフロントパネル部はシルバー色の金属(ステンレス?)のため、下手に塗装すると逆効果になりかねず、塗料も手元にないことから、サンドペーパーで磨いてみることに。
これも安価に入手したものだからこそできる芸当と言えよう。
こちらで使うのは、やはり手持ちの車の塗装セットに付属していたものから、どの程度の番数が適当か迷った末、中程度の粗さの320番を選び、適宜水に潜らせながら本体の幅方向に磨きをかけた。
無論、この作業はフロントパネルの固定を解除して本体から少し離し、内部が濡れないようにした上で行った。
付いていた傷は結構深く、それを消すにはそれなりの手間暇を要したものの、こちらも概ね目的を達することができた。
ただ、磨き跡は歴然としており、気になるところだけれど、これをなくすにはより高い番数のペーパーをかけ、さらにコンパウンドまで行うこととなりそうだったので、しばらくこの状態で使ってみる。
そう決心すると、磨き跡もヘアライン仕上げと見えなくもない感じがしてきて、ちょっとした趣まで覚えるから不思議である。
あと一つ、頻繁に操作される電源ボタンの塗装が剥げてしまっているのも難点だが、塗料を用意し、分解して塗装するのは些か面倒、それにこれもやはりプラスティック製なので、そこまでする必要もないだろう。
音質についてのインプレッションは、いつも通りしばらくエージングをかけた上で改めて記したい。