一週間前の水曜日の天気がどうだったかは覚えていないが、翌木曜日からずっと雨模様が続いたことは間違いない。
大雨は13日から15日にかけてだったけれど、その後も雲に籠められ、折に触れてばらばらと落ちてくる。
今日も朝からその通りで、午後、久しぶりに外を歩いてみようと、傘を手に散歩へ出た際も、途中で驟雨の襲来を受けた。
ところが午後五時頃、急に辺りが明るくなった。
実際、ここ一週間、ずっと暗い中で過ごしてきたため、驚いたくらいである。
今の時季、晴れていれば、日中はまだ暑さが残るものの、そろそろ風が冷んやりしてきて、夜間には肌寒さも覚える頃だが、ここ一週間はまったく陽の光が見られず、気温が上がらない一方大きく下がることもなく、常に長い物を着た上にセーターまで羽織って過ごしているので、まるで初冬のような感じである。
梅雨明けまで順調だった季節の推移は、今回の長雨で完全に頓挫といえよう。
夕方、確かに辺りは明るく輝いたが、それも束の間、わずか15分ほどでまた次の風景に戻ってしまった。
もし一枚目の写真を撮らなかったら、先ほど見たのは幻だろうか――と自分ながら怪しんだかもしれない。