2025-01-01から1年間の記事一覧
チャンギ国際空港の展望エリアに並んだ硬い椅子で、時折うつらうつらしただけの一夜を何とか遣り過ごし、翌朝は5時半に行動を開始した。第一歩は、シンガポールから、klookを通じて予約した707-Incという会社のバスで陸路を辿りマレーシアのマラッカへ向かう…
シンガポール・チャンギ国際空港へ向かうフライトの出発は夕方、しかし我が家からは成田空港までがまたちょっとした旅行なので、朝8時前に家を出た。このフライトについても、事前に気になる出来事があった。ZIPAIRで使われる機種であるボーイング787がイン…
東南アジア6ヵ国を巡ってきた。期間は40日あまり、個人的にこれまでで最長の旅となった。去年一年、そして今年の冬と日本国内を北から西まで歩いたことが序奏(助走)となり、この五月に台湾を訪れたことで弾みがついた感じである。もっとも、その台湾行きを計…
台湾旅行最後の夜は、「K.Gold」というゲストハウスに泊まった。宿に入ったのはもう夕暮れ時で、元々観光に出る予定もなかったが、ここでも近くに夜市の開かれることは知っていたので、そこで夕食を摂るのもよいだろうと出かけてみた。しかし、その中華路夜…
日月潭で目を覚ますと、台湾滞在も残り二日である。咽喉の痛みはほとんど気にならなくなったものの、心身の怠さはまだ消えない。それを紛らわそうとの思いもあり、早朝に起きて散歩がてらまた日月潭の畔へ行き、その光景を暫し眺めて心に留めた。今日は台中…
阿里山林業鉄道の乗車を終え、嘉義駅から300mほどの距離にあるこの日の宿「Light Hostel - Chiayi」へ向かった。チェックインを済ませて入ったドミトリー・ルームは、先に書いた台東のゲストハウスのようにユニットシャワーがそこに設えられているものだった…
旅も六日目、今日は台南から嘉義へ台鉄で移動し、そこから阿里山林業鉄道(阿里山森林鉄路)で奮起湖まで往復する。この鉄道は自然災害により長らく一部区間が不通となっていたが、昨年15年ぶりに全線復旧を果たし、インドのダージリン・ヒマラヤ鉄道、チリ―ア…
バスで台東駅へ戻り、構内のベンチに座って列車の到着を待っていると、猫が一匹入って来た。その猫があちこちで人に撫でられているのを眺め、ちょっとスマートフォン画面に目を落として再び上げるといなくなっていた。この日はまず、自強号で台東の次の停車…
旅の四日目、花蓮の宿で朝目覚めると咽喉に痛みが出ていた。これも我慢できないほどではなかったが、早く起きて美しい海岸として知られる七星潭へ行こうとの考えは萎んでしまった。依然としてあまり食欲はなく、さて朝食はどうしようかとGoogleマップを眺め…
三日目。九分から瑞芳へ出たあとは、特急列車で花蓮へ向かう。乗車券は日本を出発する前に台鉄のウェブサイトから予約・購入し、スマートフォンにもアプリを入れeチケットとして入手しておいた。列車の発時刻は午後二時前、瑞芳で時間を潰すには間があり過ぎ…
瑞芳駅から九分へはバスで行く。東口改札を出て、駅前の大通りを左へ200mほど行った所にあるその乗り場に着くと、それなりに先客が待っており、それを目当てに一人のタクシードライバーが現れて妙齢の日本人三人組に声を掛けてきた。タクシー速い、バス遅い―…
台湾での二日目は、平渓線に沿って点在する観光地をいくつか訪ね、その中でも最も有名であろう九分(にんべんに「分」)に泊まる予定である。朝食付きのプランだったので宿で食事を済ませて八時前にチェックアウトし、その基点となる瑞芳へと足を踏み出した。…
台湾へは、シンガポール航空グループのLCC(格安航空会社)の一つであるScoot(スクート)を利用し、成田空港から桃園空港へ飛んだ―と書くと至極簡単な道程なのだが、実際はこれがなかなかの大仕事だった。飛行機の発時刻は12:45。なかなかいい時間帯のフライト…
先月、台湾へ旅行してきた。思い返すと、海外へ出たのは2001年にモルディブへ行って以来なので、実に四半世紀ぶりのことになる。去年の春の東北を皮切りに今春の北海道まで、日本国内をあちこち回った流れを受け、次は九州か沖縄かと当初は考えていたのだが…
七日目、観光を含むのは今日が最後で、なかなか大変な一日となる。朝四時半に起床して、同室の人の睡眠を妨げないよう身支度をし、階下の食堂で前日に名寄のドラッグストアで用意しておいた軽い朝食を済ませると五時過ぎ、まだ少し早かったけれど、静かに宿…
旅の六日目は、まず北見から石北本線で旭川へ、そこから宗谷本線を二本乗り継ぎ音威子府に至り、ここで宿泊の予定である。その旭川へ向かう朝の普通列車としては八時台と十時台のものがあったが、どちらも音威子府に着くのは同じ、前者なら旭川で二時間ほど…
根室での起床も早く、五時。前日に日の入りを見ることができたので、日の出も拝めたらと思ったのである。もちろん、方角からして海からでないことはわかっていたが、日本で一番早い日の出というのはやはり特別な感がある。しかし、生憎この日は薄いながら雲…
帯広の朝も早く始まった。前夜に食した豚丼が美味かったので朝食もこれを―と思っても、朝、それも早朝から開いているところはほとんどない。そんな中、「ぶた八」という店が帯広駅構内で弁当を販売していることを知り、散歩がてら買いに行ったのだけれど、ネ…
三日目は列車を乗り継いで帯広を目指す。しかし、基本的に特急には乗車できない旅ゆえ乗り継ぎの効率が悪く、夕方の適当な頃合いに帯広駅に着くには千歳駅11時35分発の石勝線列車に乗ることだけが肝で、これに間に合えば小樽を早く出ようが遅くなろうが関係…
北海道に入って二日目、早朝に起きて窓から外を見ると、湿った雪が重く降っていた。この日は函館本線を辿って小樽に至る予定だが、朝食を済ませても乗るべき列車にはまだ間があり、夕暮れ時と朝、それぞれの景色を対照させてもみたかったので、今一度近くの…
函館駅の観光案内所で貰った地図を手に駅を出、霙の混じる冷たい雨の中、傘を差して先ずは今夜の宿へチェックインしようと元町エリアへ向かった。市電かバスの利用も考えたが、それほどの距離ではないし、街歩きを観光の大きな要素と考えていることもあって…
天気予報が的中し、北海道旅行に出る前日の午後から大雪となってしまった。夕方の時点で既にまとまった積雪、このままでは翌早朝に車を出すことは無理と予想されたので、夜に市街地へ下りて一晩を過ごした上で列車に乗ることにした。ただ、鉄道の乱れも大い…
気がつけばもう何十年前のことになるが、学生時代に夏の北海道を周遊したことがある。冬について言えば、その後スキーに熱中するようになって毎年のように訪れた。しかしそのいずれもが空港とスキー場の往復だけで、彼の地の本然の姿、人々の営みや景物に接…
今回の旅では、宿の種別とすればゲストハウスに入るだろう「エイトポイントイン金沢」に宿泊した。日本では二段ベッドの一区画を個人用(就寝)スペースとするゲストハウスが多い中、ここはキャビンと呼ばれる狭いながらも半独立空間―壁は天井まで届いておらず…
旅の二日目は「あいの風・IR・ハピライン連携 北陸3県2Dayパス」を利用して金沢から敦賀まで往復する。といっても列車に乗ることだけが目的ではないし、時間的にもある程度の余裕はあるので、福井と敦賀でのちょっとした観光も組み入れた。宿を七時過ぎに出…
次に訪れたのは金沢城公園である。この公園で重要な位置を占める菱櫓・五十間長屋・橋爪門続櫓・橋爪門へ入るのは有料とのこと、個人的には是非とも入ってみたいという気持ちは正直なかったのだけれど、兼六園など他の諸施設にも通用する「文化の森おでかけ…
北陸新幹線はくたか555号の車内で簡単ながら昼食を済ませていたので、金沢駅に着くとすぐ、観光を始めるべくバスの案内所へ入った。今回はいくつかの名所を回るつもりで、金沢市内1日フリー乗車券なるもののあることは調べてあった。また、金沢駅東口を起点…
以前横浜に住んでいた時、スキーの帰りに長野新幹線に乗ったことはあるが、金沢まで延伸され北陸新幹線と名称が変わってからは、旅行自体長らくしなかったこともあって乗車していない。現在の居住地である茅野市から金沢へ行くのにこれを利用する場合、乗車…
昨年末に北陸へ行ってきた。冬の荒れた日本海、暗く雪雲に閉ざされた町など、心に沁みる風景を見たかったのだ。日程については、年の瀬の繁忙期を避ける意味もあって二泊三日の短いものとしようとすぐに決めた。一方、どこをどのように訪れるかという点では…