蓼科高原日記

音楽・本・映画・釣り竿・オーディオ/デジタル機器、そしてもちろん自然に囲まれた、ささやかな山暮らしの日常

ヘディン探検紀行全集5 陸路インドヘ(上)

スウェーデンの地理学者にして、その学術上の発見・探求のため、中央アジアを中心にユーラシア大陸を広く踏査・探検したスヴェン・ヘディン。

 

我が国におけるそのヘディンの著作集としては、1960年代に白水社から発行された「中央アジア探検紀行全集 全11巻」がまず挙げられる。

 

しかし、それから約10年を経、その11巻をほぼ包含する形で「探検紀行全集 全15巻+別巻2」が同じ出版社から刊行され、これが日本ではほぼ決定版と見做されるようだ。

 

ついでに言えば、さらにまた10年後、そのダイジェストとも言うべき「探検記 全9巻」が、やはり白水社から出されている。

 

 

 

 


この内の「探検紀行全集」を、私は例によって古書で入手した。

 

ヘディン探検紀行全集5 陸路インドヘ(上)

 

しかし、邂逅したのは完本ではなく、「さまよえる湖(第14巻)」「探検家としてのわが生涯(第15巻)」および別巻の「カラコルム探検史」の欠けた不揃いセット。

 

「探検紀行全集」をヘディン著作の「決定版」と考えれば、完本として持っていたい気持ちはあったのだが、欠本中「さまよえる湖」については、他のノンフィクション系書籍に収録されているし、必要なら文庫本などでも容易に入手可能であり、他のものに関して言えば、探検紀行そのものでないことから、不揃いも可という気持ちもあった。

 

それに、この種の買い物をする際にはいつも覚える、「深い叡智が、汲み尽くせぬ情熱に突き動かされ、計り知れない忍苦と膨大な労力・時間を費やして結実させた見事な成果が、こんな値で売れ残っているとは……」という思いも強く働き、購入へと繋がったのである。

 

具体的な価格を云々するのは何とも無粋だけれど、確か、13冊で二千円ほどだったと記憶している。

 

何とももったいないと言わざるを得ない。

 

因みに、欠けていた巻の内、「さまよえる湖」は後に岩波文庫版で、また、「カラコルム探検史」も全集の端本で手に入れた。

 


ところで、私は所謂「西域マニア」ではないけれども、糅てて加えて、やはり白水社の出版となる、プルジェワルスキー、ヤングハズバンド、スタイン等の探検紀行を集めた「西域探検紀行全集全15巻+別巻1」にも惹かれ、こちらは完本として、いま我が書庫に鎮座している。

 

このエリアが、極地と並び人の冒険心を極めて強く掻き立てることは確かだ。

 


「Mozartの出会った人々(4)―ゴットフリート・ファン・スヴィーテン(男爵)」を投稿。

 

mozart-cafe.hatenablog.com

 

 

 

 

 

今日は次の音楽を聴いた。

 

Bill Evans & Jim Hall「Intermodulation」

 

01. I've Got You Under My Skin
02. My Man's Gone Now
03. Turn Out The Stars
04. Angel Face
05. Jazz Samba
06. All Across The City

 

Intermodulation

 

Mozart「ピアノ協奏曲第19番 ヘ長調 K.459 "第2戴冠式"」
Alfred Brendel(p); Neville Marriner(cond): Academy Of St. Martin In The Fields

 

第1楽章 Allegro vivace
第2楽章 Allegretto
第3楽章 Allegro assai

 

Mozart-K459